2020年01月

2020年01月31日

卒業生

卒業生のハヤシくん、オオニシ君と会って飲んだ。またまた「みやらび」で。
中小企業家同友会という中小企業の経営者団体がある。中小企業の経営者たちが、経営の理念やノウハウを学びながら、中小企業を国や自治体として支援する制度を求めて「中小企業憲章」を制定する運動などを進めてきている。

中小企業のあり方として、「地域づくり」への貢献を正面に掲げていること、環境問題に一貫して取り組んでいること、障害者の若者たちを積極的に雇用したり、「共育」ということばを使い、若者たちの教育や成長を課題としてきたことなどが特徴であり、かつて全国団体の事務局長を友人のハスミさんがやっていたこともあって、ぼくもずっと関わってきた。

30年近く前、ハスミさんから全国の事務局の職員をやってくれる人を紹介してくれと言われ、卒業年度だった学生のハヤシくんとオオニシ君を面接に行かせた。ところが二人は、同じビルにあった東京都の同友会事務局に間違って行ってしまい、そこで就職を決めてしまったのだった。

もう50才くらいになる二人は、数年前から東京都の事務局長と副事務局長を務めている。
親として自分の子どもを見たり、教師として教え子を見るとき、どうしても心配が先に立つが、二人はもう押しも押されぬ立派な社会人であり、教師としてのぼくの誇りである。
昨日は、今の中小企業や若者の状況についていろいろ教えてもらった。
オオニシくんは、今ひきこもりの若者の柔軟な雇用について尽力している。
ハヤシくんは、経済や労働問題に強く、ギグエコノミーという新しい働き方(「単発または短期の仕事」を意味する「ギグ」は、生き方そのものも激変させるパワーをもち、急速な広がりを見せている、という)や『ホモデウス』(テクノロジーとホモサピエンスの未来)という本のことなどいろいろ教えてくれた。
人間はいつまでも成長するという実感。おまけにごちそうにまでなってしまった。


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2020年01月30日

麒麟がくる

トキさんは元同僚、今は岐阜に住む友人で、兄弟のように喧嘩をしてきた仲良しだ。
本人はぼくには言ったことがないが、岐阜の別の友人があの人は土岐源氏の末裔だと言っていた。

麒麟がくる今度始まったNHK「麒麟がくる」は明智光秀が主人公で、今は岐阜が舞台だ。
斎藤道三が、トキさんの祖先である守護大名の土岐氏を「下剋上」で追い出す。トキさんの住む大桑にも土岐氏の城があったが道三に攻め落とされる。

明智光秀は今は道三の家来だが、元は土岐源氏の分家で、トキさんの祖先の遠い親類筋だ。
テレビを見てみたが、光秀はトキさんにはまったく似ていなかった。
トキさんがイケメンでないという意味ではない。



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神田・こんごう庵

明治大学で「北田耕哉先生追悼集」(仮)の編集委員会。
あと少し。

こんごう庵終わってから、ヤマちゃんとシンさんと神田の「こんごう庵」へ行った。
お二人とも社会教育の実践家・研究者であり、北田さんがやっておられた地域文化研究会のメンバーだが、ヤマちゃんはぼくより0.5世代前の大ベテラン、シンさんは新進気鋭の若手、初めてのおもしろい取り合わせで楽しく飲んだ。

この店は、大学で非常勤をしていたヤマちゃんがよく来ていた店だそうで、新潟の酒(ぼくは、景虎を飲んだ)、新潟の料理を出してくれる。最後のへぎソバがすこぶるうまかった。

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2020年01月29日

一茶

近所に住むN子さんは、公民館の俳句サークルに入り、今はある結社で俳句をやっている。街や駅で会うたんびに、毎年の年賀状でも、俳句をやろうと誘ってくれる。このあいだはご自身の句集『冬日向』を贈ってくれた。

一茶16一茶15ぼくは、とてもとてもと断っているが、「俳壇」は読むようになった。去年の暮れには『日曜俳句入門』、年初に長谷川櫂さんの『大岡信「折々のうた」選 俳句(二)』を読んだ。長谷川さんは、「俳壇」の選者であり、『震災歌集』の著者である。長谷川さんは、池澤夏樹個人編集『日本文学全集』第12巻(2016年)でも「新しい一茶」を書いている。この本が刺激的だった。
それは、一茶の再評価の試みである。

これまで、近代俳句の創始者は正岡子規とされ、その後継者として高浜虚子があるとされてきた。一茶は、芭蕉、蕪村とともに「江戸三大俳人」の一人とされてきた。長谷川さんは、その枠組み自体を問い直すというのである。
論旨をまとめておこう。
 近代俳句は一茶から始まる。もし一茶の俳句を正当に評価し直せば俳句の歴史は一変する。
近代俳句の要件は、わかりやすさ(大衆化)と心理描写、である。

木がらしや地びたに暮るゝ辻うたい(『文化句帖』1804)

(辻うたいとは今で言うストリートミュージシャン)
一茶の俳句を育んだのは故郷柏原や江戸の人びとの話す日常の言葉だった。だからこそ一茶の句は誰にもわかる句になった。こうして一茶は大衆化=近代化の最初の人になった。

初雪や故郷見ゆる壁の穴(同)

芭蕉にも蕪村にもこれほど深く自分の心の襞を表現した句はない。生身の言葉で自分の心を表現する近代が生まれている。
それでは、一茶の俳句を生み出した社会的基盤は何か。一般には日本の近代は明治維新に始まるとされる。しかし政治の変化は、一番遅れてやってくる。一茶の生きた時代は、将軍家斉の時代で「大御所時代」と呼ばれ、家斉の失政もあって貨幣経済が生活に浸透する。その結果、「化政文化」と言われる庶民文化が花開いていた。
一茶が近代俳句の祖となれば、前後の俳人たちの評価も変わる。芭蕉、蕪村は古典主義の俳人である。子規は、西欧的な「写生」概念を持ち込んだ近代俳句の中継者であり、虚子は完成者である。…
 柏原にある一茶記念館に行ったのは、そのためである。


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2020年01月28日

人材育成!

昨日、成増で友人たちと飲んだ。
その折、最近の文科省の高等教育関連の政策文書をもらった。文科省の人たちが、「教育」ではなく、「人材育成」という言葉を使っている。人は材料ではない。
ベースにあるのは、経産省のSociety 5.0 である。Society 5.0は、日本の国際経済競争力を伸ばすためにICT教育などによってエリートをつくりだしていくというものである。

そういう意味での「人材育成」を経産省が言うのは、よいとはまったく思わないが理解はできる。しかし、文科省がそれに引きずられているのは、見識や意地はないのかと情けない。改正されてしまったとはいえ、教育基本法で言う教育の目的は「人格の完成」であるはずだ。
昨日の国会論議を見ていても日本、うそ寒い。雪のせいではなく。

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忠臣蔵

芝居(歌舞伎や浄瑠璃)「忠臣蔵」は、忠孝の武士道を中心テーマにしているが、義理や人情、喧嘩両成敗などの公平感・正義感、判官びいきなど庶民的な倫理や価値観も盛り込まれている。芝居の成立過程を見れば、むしろそれらがこの芝居を作ったともいえる。だからその後の作家たちは、最近では井上ひさしさんの「イヌの仇討」のように、新たな解釈を加えながら、立場や思想は違っても、「忠臣蔵」を題材としてきた。

忠臣蔵この本は、1964年に出版されているので、今から55年前。
持っているはずだが、多分長野にあるので、また買った。絶版なので古本。

第1章は赤穂浪士の討ち入りの事件そのものの検証、第2章は芝居(歌舞伎や浄瑠璃)の成立過程についての検証、である。歴史学、歴史研究というものの迫力を感じる。

第3章は、「忠臣蔵・その後」であり、忠臣蔵が教育や文学でどのように扱われたかを述べている。
福沢諭吉は儒教倫理批判、啓蒙主義の立場から批判を展開した。忠臣蔵は、武士道の手本とされ、軍国主義教育を進める忠君愛国の道徳教育の中心に置かれることになったことは事実である。
文学では、事件の真実やそこに生きた人間像を描こうとしたたくさんの作品も生まれた。この本では、芥川龍之介、野上弥生子、武者小路実篤、羽仁五郎、長谷川如是閑、舟橋聖一などが取り上げられている。

著者の松島栄一さんは、歴史学研究だけでなく、歴史教育者協議会委員長など教育の世界でも活躍されたので研究会などでお会いする機会もあったが、1982年からは大東文化大学の同僚としてご一緒した。妹さんの坂本玄子さんには、昔教育科学研究会でお世話になった。健康教育の分野で活躍された。

なぜこの本を読んだかと言えば、数日後に佐々木梅治さんの「仮名手本忠臣蔵」を見るからである。


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2020年01月27日

一茶記念館

一茶05


















24日、信濃町(旧柏原)の一茶記念館に行った。
信州の教育と自治研究所のニュース連載のためである。
なぜ一茶かということについては、後で書く。
この日はいい天気で、記念館の展望台から、飯綱、戸隠、黒姫のつらなりが見えた。

一茶01一茶02








一茶が晩年に住み、死んだ土蔵は、小学校の時から何度となく訪ねているが、記念館は初めて。
もっと早く行っておくべきだったと、行ってから思った。
一茶の生涯、作品の全貌が豊富な史料とともにわかるようになっている。

一茶はいつも句帖を持ち歩き、細い小さな筆の字でメモ魔のように記し、生涯で2万句の作品を残した。芭蕉は1千句。

句で取り上げた動物のなかで一番多いのは猫で、300句を越す。そのためか、ここの館長は猫である。

一茶03一茶04








記念館の裏手に俳諧寺がある。一茶は、浄土真宗の信者であった。
このあたりは小丸山公園と呼ばれているらしいが、いくつかの句碑も建つ。

初夢に古里を見て涙かな

おらが世やそこらの草も餅になる

一茶06一茶07








別のところにある一茶の土蔵と弟の家。

一茶08一茶09








諏訪神社。ここに最も古い文政年間の句碑がある。
近くの道端にも句碑。

元日や上々吉の浅黄空

一茶10となりの牟礼村で遅い昼食。
県外不出のヒスイそばを食べる。







一茶は、15才で江戸に出て、50才で信州に帰り、65才で亡くなっている。
北信濃でもたくさんの弟子ができた。
そのうち最も弟子が多かったのは、長沼(穂保)地区である。
そこには「一茶十哲」と言われた門人たちもいた。
その碑があるということを記念館で知って、長沼をめざした。

一茶11一茶18








長沼は台風19号で一番大きな被害が出たところである。
ぼくは友人の見舞いやボランティアで何回か来ているが、長沼公園に行って愕然とした。
ここは千曲川の堤防が決壊したところに近く、近所の家も地面もまだ災害の爪痕が昨日のように残っている。
案内してくれたおじいさんは、「えらいことでごわした」と言っていた。
この日から仮堤防の撤去作業が始まっていた。

一茶12「一茶十哲」の記念碑の石は、5,6ほどあったようで、何トンもあるような石がいずれも倒れ、流されていた。






一茶14いったん家に寄ってから子安温泉に行った。山田温泉にほど近いひなびた温泉。いつも近くを通りながら気になっていた。鉄分が多く、赤色の湯。温まる。





帰りに、須坂のスーパーTSURUYAに寄った。
そうしたらタカコ先生にバッタリ会った。先生は、前号の研究所のニュースに長沼のことを書いておられる。その長沼に行った日に会ったということにびっくり。
半年前も、ニュースの取材で小布施に行った帰り、TSURUYAで会ったことがある。
「いつもTSURUYAでお会いしますね」と先生。




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味噌づくり

味噌づくり1味噌づくり2








今年は、大豆6.3キロ、麹8キロで作ることにした。
ちなみに一昨年は大豆10キロ、去年は5キロ。
味噌をつくり始めて10年くらいになるが、一昨年からかまどで豆を煮ることにした。

味噌づくり3味噌づくり4








かまどの前に椅子を置いて、火の様子を見ながら煮る。
これがのんびりとして楽しい。
薪は、一昨年大きな段ボールで20数箱手に入れてある。なかなか減らない。

味噌づくり5味噌づくり6








煮ながら灰汁を取る。
煮あがった豆。ひと鍋3時間くらいかかる。2鍋半煮たので6時間くらいかかった。

味噌づくり7味噌づくり8








「みそいち」の機械も一昨年から。
その前は「餅っ子くん」だったので手がかかったが、ずいぶん楽になった。
コウジ、塩と混ぜて、丸めて、桶につける。
今年は2桶。少し硬すぎたかもしれない。1年くらい経って開ける。

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2020年01月26日

諏訪


諏訪1諏訪2








昨日朝から諏訪に来ている。
諏訪湖は暖冬の影響で結氷せず、もちろん御神渡りも見られない。波がざんぶと寄せている。

高校教育シンポジウム。
去年から復帰した。勉強している。

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2020年01月23日

長野

昨日、長野に来た。
小林一茶の記念館を訪問することと、味噌づくりが今回の目的。

味噌1味噌2








味噌のための大豆は黒姫から取り寄せた。
あらかじめ水に浸しておくことが必要なため、一昨日埼玉にいるときに浸した。

今日、かまどで薪で煮る予定だったが、あいにくの雨。
もう少し様子を見ようとコメダ珈琲に来ている。



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2020年01月22日

散歩

ぼくが越してきたのは30年以上前だが、歩いて2分くらいのところにまだ富九商店街があった。1990年代に、大型スーパーが進出してきて富九商店街は、豆腐屋さんを残してすべてなくなった。豆腐屋さんはときどきラッパを吹いて自転車で回っていたが、今はもう店で販売はしていない。

すずらん魚夕方散歩に出た。
歩いて5,6分の所に昔すずらん商店街があった。
通りかかると、魚屋さんだけが1軒やっていた。「めずらしいでしょ」とおばちゃん。買わないわけにはいかず、夕飯のおかずを買った。


下は、羽生山稲荷。

羽生山






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千両の実

昨日は、小一日、庭木の剪定。柿の木、金木犀(2本)などだが、モチノキについては初めての本格的な剪定をした。スッキリした。

センリョウ10驚いたのは、網でカバーをしておいたセンリョウの赤い実がひとつ残らず食べられていたこと。
地面近くにあったので、これだけは残しておこうと網をかけていたのだが、網のなかに入り込んで食べたようだ。昨日も始終庭に来ていたので、メジロに違いない。
あれだけあった庭の赤い実(白い実も)がひとつもなくなった。
食べてくれてうれしいという気持ちもある。

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2020年01月21日

京亭

寄居の昼食は京亭へ。
ここは「祇園小唄」や「君恋し」を作曲した佐々紅華の住まいだったところ。紅華が自ら図面を引いたという建物のたたずまいがいい。荒川の玉淀を隔てて鉢形城址を望む景観もいい。鮎料理専門店。
ぼくは3度目。

京亭3
















京てい1
















京亭2
















寄居花92

















京亭4
















京亭6


















京亭8


















京亭91


















京亭96

















おかみさんに寄居の昔の話を聞きながら、たっぷりとゆっくりと。

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六地蔵と五百羅漢

12支まいりでわかったのは、大きな寺には鐘つき堂と六地蔵があるということ。
六地蔵の「六」については考えたことがなかったが、仏教の六道から来ているらしい。
六道とは、天上道(天道)、人間道、修羅道、畜生道、餓鬼道、地獄道の6つの世界(あるいは境涯)であり、輪廻の思想と結びついているらしい。

寄居12















寄居03寄居09







鳥居05








少林寺には五百羅漢がある。
裏山の道をたどるようになっている。
羅漢は、修行によって煩悩を捨て去り悟りを開いた高僧のことだという。
でもあちこちの羅漢さんを見ていると、煩悩に煩悶する修行途上の姿もあり、人間の喜怒哀楽のすべてが表現されている。
川越の喜多院のものなどは、酒や楽器演奏など煩悩を楽しむ姿もあって楽しいが、ここのはそういうのはなく、書物を読んでいたり、苦悩の姿が多く、概して真面目である。

父や母や妹の顔もあった。

寄居花5
















羅漢11
















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羅漢05
















羅漢06
















羅漢03羅漢04







羅漢08羅漢10







羅漢09








寄居花9















椿

寄居17















サザンカ

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2020年01月20日

寄居12支めぐり

信仰心が強いわけではないが、神社やお寺を訪ねたりお参りするのは好きだ。
寄居に出かけた。12支まいりである。

寄居花4















最初の天正寺にはロウバイが咲いていた。

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寄居04寄居花6







冬桜。

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善導寺の百人一首を描いた天井画は見事。

寄居花7














サザンカがあちこちに。

寄居花8寄居10







寄居11















少林寺ではミツマタがもすうすぐ咲き出しそうだった。

寄居14寄居15







寄居18寄居花91







寄居19最後の方は、薄暗くなって御朱印をもらうのにすべり込みセーフというといころもいくつか。
でも無事に回ることができた。




干支それぞれの寺では、干支にちなんだ起き上がりこぼしの人形を売っている。「子」と「丑」を手に入れた。





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2020年01月18日

研究会と映画と

16日午前中、民主教育研究所。

アンケート21時過ぎまでやって昼食は、割烹根本さんで。KさんとYさんはここの名物の鯖煮定食、ぼくは天丼。

写真は、研究所を出たところの元日本テレビビルの解体工事。

Kさんは、そのあと映画「パラサイト」を観に行くと言って池袋で降りた。



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ある船頭の話翌日の17日、川越スカラ座でこの「ある船頭の話」を観終わったら、Kさんとバッタリ会った。
Kさんは神出鬼没である。

映画は、近代化の意味や人間らしい生き方を問う意欲は感じられるが、気負いが過ぎて独りよがりになってはいないかという感想。
川面の映像だけはきれいだった。

またまた橋爪功さんが出演。橋爪さんも神出鬼没だ。

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2020年01月17日

マザーレス・ブルックリン

マザーレスブルックリン今年の映画は豊作である。
この映画は特に好きである。

なぜかと考えると、「ブルックリン」という音のせいである。
豪華で高級なマンハッタンのイメージとは対照的に、ブルックリンについては、人種の差別、貧困とスラム街、麻薬や犯罪などの怖いイメージとともに、そこの人びとの暮らしには庶民のやさしさやあたたかさがあるのではないかという想いがある。
それはぼくが研究生活を出発させた川崎の街と重なる。

映画評は必ずしも高くない。長すぎて苦痛とか、冗長だとか。でもむしろたっぷりと1950年代のアメリカの雰囲気に浸れる。特に音楽が、ハード・バップというモダンジャズなのだそうだが、いい。

ライオネルは孤児院で育ったが、親代わりのフランクに拾われ、探偵になる。トウレット症候群という病気を持ち、反射的に言葉を発してしまう。しかし、並外れた記憶力を持っていて探偵としては有能だ。

内密の捜査をすすめていたフランクが何者かに殺されて、ライオネルはその事件を解明しようとするうち、開発をめぐる巨大な権力と対決することになる。開発は、スラム街を撤去し黒人を追い出しコミュニティを壊すものである。そこには利権に群がる集団や行政の腐敗がある。…

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映画館のシネマサンシャイン。シネコンだが、ぼくが知る映画館では格段におしゃれだ。

サンシャイン3サンシャイン1








サンシャイン2サンシャイン4








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映画のエンディングにmotion picture という文字が出てきた。映画を意味する英語は、シネマ、フィルムなどいろいろあるが、今は死語となっている日本語の「活動寫眞」というのは、これを翻訳したものではないかと思った。


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新年会2つ

14日、池袋・みやらび。大学現役時代、仕事でコンビを組んだFさんと、年末久しぶりに再会したSさんと3人で。ぼくはSさんとは新座の教育運動で出会ったのだが、FさんとSさんは10年ほど前、埼玉県の労働委員会で一緒に仕事をした知り合いだそうで、三角関係が成立して、初めて集まった。Sさんは実にエネルギッシュな運動家で、圧倒される。

考えてみれば、ここ10年ほど、みやらびは応接間のように使わせてもらってきた。ヨウコさんは今年も元気だ。

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15日、東武練馬・旬菜創心膳。学科の同僚だったフナキさんを囲む会。退職したフナキさんを慰労する会で、ムシャさんが企画して設営してくれた。気心の知れた者7人が集まった。フナキさんとムシャさんは、さまざまな会議の時、声の大きな人たちが横暴に会議を引きまわしおかしな方向に行きそうになるとき、民主主義やヒューマンな立場から勇気をもって立ち上がり発言してくれた。決して雄弁ではなく、どちらかと言えば訥々とした語り口だがそれだけに人間の誠実が伝わった。お二人に教えられ励まされた。

お二人ともいなくなるけれど、大学が大学らしく運営されますように。
若い方たちが元気なので、ぼくは信じている。


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2020年01月16日

あの日のオルガン

あの日のオルガンとてもいい映画だ。

第二次大戦末期、品川・戸越にあった保育所が、子どもたちを守るために埼玉に移って「疎開保育所」を開いた。53人の子どもたちが命を救われた。その実話に基づく映画である。

保母たちは、疎開した廃寺のような寺を整備し、地元の農家の協力を得て食べ物を確保し、何よりも親元から離れて暮らす子どもたちの母親代わりを務めながら、保育をした。
映画は、親子を離れ離れにした戦争の罪を告発しながら、「怒りの乙女」と言われた板倉楓さん、泣き虫・みっちゃん、冷静なよし子さんなど保母たちの子どもとのそれぞれに独特で個性的なふれあいを描いて、保育の仕事の本質について考えさせる。
橋爪功さん演じる地域の人たちの尽力にも心温まる。

この映画でも友情の印としてキャラメルの役割は大きい。

埼玉映文協のFさんらが制作した。ぼくももっと協力すべきだったと少し後悔している。


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2020年01月15日

木瓜

ボケもさいた。

ボケ20

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マリア

日大板橋1日大板橋3








三日前の深夜、マリアが日大板橋病院に緊急入院した。
子どもは病気が進むのも早いが、快方に向かえば治るのも早い。お見舞いに行ったときは、けっこう元気で「リメンバーミー」を見ていた。

日大板橋42日大板橋








部屋は介護する人も泊まれるようになっていて、いっしょに泊まってやろうか、と言うと、ママがいい、と拒否された。

今日明日くらいには退院ができるかもしれないということだ。



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お年玉

お年玉年末年始を長野ですごし、埼玉に帰ったらポストに入っていた。Kさんが遠いところわざわざ持ってきてくれたらしい。

デンマーク・コペンハーゲンのおみやげ。ペン型の鋏(ピンク)、付箋、伸び縮みする孫の手が、Flying Tigerの袋に入っていた。ぼくが孫の手がほしかったとどうして知っているんだろう。製品には日本語の説明があるので日本人観光客をあてこんでいるのだろうか。

フライイングタイガーFlying Tiger はコペンハーゲンにある「百均」ショップで、ぼくも去年の夏に行ったので懐かしかった。
Kさんは、釣りの兄弟子で、ぼくのために10キロのヒラマサを釣ることができる竿を用意したと手紙もあった。楽しみにしている。

*     *     *     *

今、大学の同僚のSiさんからメールが入り、Flying Tiger はララポート富士見にも店があるということだった。知らなかった。

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2020年01月14日

シャコバサボテン

花の少ないこの季節に 咲いてくれる花もある。

シャコバ3


















シャコバ2


















シャコバ1

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短編復活

短編復活2このところの寝本にしているのは、『短編復活』(集英社文庫)である。1日1本だけ読んで寝る。赤川次郎「回想電車」は、どんなにわびしい人生でも、それがあるだけで自分の人生は幸せだったと感じられる思い出はだれにもある、と教えてくれる。浅田次郎「角筈にて」は、人生の晩年に挫折したとき、自分を捨てた父親を、なくなりつつある新宿の旧い地名に重ねて懐旧するしみじみとした物語である。

ここまではいい気分だったが、一昨夜の綾辻行人「特別料理」はこれまで読んだどんな小説にもまして気色悪いものだった。これから読む人は、食後2時間以内は決して読んではいけない。むかむかしてもどすこと必定である。寝る前の1時間以内も厳禁である。ぼくも夢にうなされた。

イカモノ食い、ゲテモノ食いの話である。
もっとも本にあるように、これはその人の育った環境や文化に多分に影響される、相対的なものである。ぼくらが普通に食べている刺身、とくにイカやタコは人によってはゲテモノである。クジラを食べると聞けば吐き気を催したり、豚肉に身の毛もよだつ人もいる。

ぼくはゲテモノが苦手である。ただ、イナゴや蚕のさなぎの佃煮は小さいころから食べた。蜂の子は今でも大好物である。でも南信のザザ虫には手が出ない。
今まで食べたものでは、たいていはごちそうしてくれた人の手前無理して食べたが、〇〇の脳みそ、鶏の足の姿揚げ(台湾)、トナカイの肉(フィンランド)、鳩(パリ)、サナダ〇〇のような海洋生物(釜山)、などだろうか。先日は、オーストラリア土産のクロコダイルのジャーキー。
でも小説はこんな生易しいものではない。書くのも恐ろしい。


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2020年01月13日

卒業生

ラグビーの卒業生の活躍について書いた。遅ればせながら元旦のニューイヤー駅伝でも卒業生が活躍した。
1区では、JR東日本の大隅君がなんと区間賞を取った。テレビで見ていて驚いた。
3,4区では、市田双子が、去年までのように区間賞とはいかなかったが頑張って旭化成の4連覇に貢献した。
ラストの7区では、ホンダの原法利君がアンカーを走り、チームは3位に入賞した。

女子では、クイーンズ駅伝では積水化学の森智香子さんはキャプテンだったし、宇都宮さんは優勝した日本郵政のアンカーを務めた。

一昨日の新聞では、女子100メートルの土井杏南選手の復活が報じられていた。

こういうニュースを見てうれしいのはもちろんだが、少し複雑な気持ちになるのは、彼らは大学でもっと活躍できたのではないかという思いと、なによりも現役がもうひとつだからだ。

今年は大学のレースでも、東京オリンピックの舞台でもたくさん活躍してほしい。


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ラグビー トップリーグ

ラグビー、トップリーグ戦が始まった。
熊谷ラグビー場に開幕戦のパナソニック対クボタ戦を観に行った。Oさんがパナソニックの青柳さんにぼくの分まで頼んでチケットを取ってくれた。

熊谷ラグビー1熊谷ラグビー4








ワールドカップの盛り上がりのためか、観客が多く、とくに女性の姿が目立った。熊谷は17700人以上で、全国では2万人を超す会場も2つあったそうだ。

熊谷ラグビー2熊谷ラグビー3








今のパナソニックの選手には、大東文化大学の卒業生は8人もいる。(さらに部長、フォワードコーチも卒業生だ。)この日は、長谷川崚太君が先発出場、小山大輝君もリザーブで後半出場した。相手チームのクボタでは、川向瑛君がSOで先発出場。
ちなみに、この日はキャノンのサウマキ君、リコーのアマト君も先発出場だった。卒業生が活躍する姿を見るのはうれしい。

熊谷ラグビー5熊谷ラグビー6








パナからは、ワールドカップに6人出場した。堀江選手や笑わない稲垣選手、福岡選手などが出るたび会場は湧いた。福岡選手の50メートル独走を含む2トライ、華麗なステップを見られたのもうれしかった。


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2020年01月12日

カツベン!

かつべん!ぼくが映画や芝居と言うものを初めて観たのは、村の公会堂(公民館)だった。
映画は板妻や嵐寛の時代だった。
もちろんフィルムの時代で、画面にはいつも激しい雨が降っていたし、よく切れたり、めらめらと燃えた。
家族で吉田に2館あった映画館に行くこともあったが、父親は映画のことを「活動」と言っていた。無声映画の「活動写真」の名残りであろう。

この「かつべん」は無声映画時代の活動弁士の物語である。
その時代を象徴しているのが、キャラメルだ。
それにしても周防正行監督は映画づくりがうまい。


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2020年01月11日

パラサイト

パラサイト貧困と格差の問題は、日本だけのことではない。
韓国は、1997年、大企業の倒産や国の財政破綻によってIMFの管理下に入り、企業の民営化、労働市場改革など新自由主義的な改革が進められ、貧困と格差が深刻な社会問題になっている。労働者の非正規は高く、高齢者の相対的貧困率はOECDで一番高い。

この映画はそのテーマに正面から挑戦した。
半地下で暮らす人、地下でしか生きられない人々が生まれている。
設定にもストーリーにも、娯楽性もふんだんに織り交ぜられている。
キーワードは「匂い」である。


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2020年01月10日

青年劇場新年会

少し回復したので、体の様子見を兼ねて青年劇場の新年会に行った。
去年につづいてだが、劇団関係者以外はぼくだけ。

まずは久しぶりの伊勢丹屋上(の喫煙所)。

伊勢丹1伊勢丹2








伊勢丹3伊勢丹4








いつも感心するのは、大した広さでもないのに、5,6人の庭園の手入れをする人がいること。

新年会では福島代表の挨拶やいろいろな人のスピーチを聞いた。
日本の文化や新劇をめぐる状況について考えさせられることも多かった。
去年は15,6の劇団を見たが、共通して、劇団員の世代の交代、観客層の高齢化(若い世代の開拓)が課題となっているように思われる。

2次会は、最初は4人で行ったのだがだんだん膨れ上がり、また午前様になった。体調が回復したということだ。

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ハリウッドの反逆

ハリウッドの反逆.jpg1小池美佐子さんの文章(青年劇場『子供の時間』のパンフ)に導かれて、エリック・ベントレー『ハリウッドの反逆』を読んだ。この本も小池さんの翻訳である。1985年。

アメリカの非米活動委員会の記録である。1950年代に、主として映画界に吹き荒れた「赤狩り」はこの委員会を舞台に行われた。共産党員と疑いをかけられた脚本家、監督、俳優たちが委員会に喚問され、「あなたは今、あるいはかつて…」(ARE YOU NOW OR HAVE YOU EVER BEEN 、本の原題)と問われ、かつての同志の名前を密告することを強いられた。

喚問の一問一答だが、どんな法廷劇よりも迫力がある。なによりこれは実際にあった事実なのだから。

喚問された者の証言は、大きく2つのタイプに分かれる。
第一は、そういう質問自体が思想信条、表現の自由に反し、アメリカの民主主義の精神にもとるとして証言を拒否するものである。彼らは、議会侮辱罪に問われ、投獄され、映画界から追放された。アーサー・ミラー(作家だが)、ポール・ロブソン、トニー・クレイパー、ライオネル・スタンダー、リリアン・ヘルマン、等である。

なかでもスタンダーの証言は、それ自体が演技であるように面白い(?)。リリアン・ヘルマンの「自分を救うために無実の人びとを傷つけることは、わたくしには非人間的で品位に欠ける不名誉なことに思われます」も毅然としている。

第二は、自分の改心を述べ、仲間の名前を白状するタイプである。
これは、さらにいくつかのタイプがある。
ラリー・パークスは、当初はヘルマンの立場をとるが、長い執拗な尋問の末に矢折れ刀つきてしまう。
スターリング・ヘイドンは、ずっとのちに「ぼくはドブネズミだった、タレこみ屋だった」と反省する。
マーティン・バークリー、エイブ・バロウズは自己保身で反共に転ずる。

解説を書いている内山さんは、エリア・カザンについては、「良心に反する」思考転換であり、その後の作品を見ると、「裏切り者としての自分の傷口を凝視する姿勢がある」と評価している。これは、コミックの山本おさむさんとは違う評価であり、今後も考えていきたい。

第二のタイプは、「悔い改め」と表現される。ことばとしては出てこないが「回心」というキリスト教用語とも通じると思う。
日本では「転向」と呼ばれてきた。戦前治安維持法のもとで、左翼運動に身を投じた者が弾圧や困難の中で節を曲げることである。鶴見俊輔さんたちは、これを「再転向」とした。もとに回帰したという意味である。戦前だけでなく、後に産経新聞や読売新聞のドンとなる人たち、学生運動のリーダーだった人たち(の一部)をふくめて今もつづく問題である。

本の末尾の解説によると、劇団民藝が1985年に舞台化したらしい。端役だが、佐々木梅治さんの名前も見える。


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2020年01月08日

七草粥

今年は三が日が長かったせいで、体が抵抗し、6日、ダウンした。
久しぶりに飲食を絶ったが、七草粥から持ち直しつつある。
でもおかげで寝ながら本を読んだり、原稿に手を入れたりという時間ができた。

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2020年01月07日

赤い風

赤い風梶よう子さんの小説。

武蔵野台地では、春の強風は茶褐色の砂粒を掬い上げるように巻き上げ、あたりを赤く染め視界を閉ざす。土地の人々はこれを「赤い風」と呼んだという。
この小説は、所沢市、三芳町にまたがる三富新田の開発の物語である。

江戸時代初期、川越藩の亀久保村(ぼくの旧住所は大井町亀久保だった)、藩外の鶴間村(現在の富士見市鶴馬か)に挟まれた「立野」は、一面の萱野原で、萱の伐採や堆肥の材料をとる秣(まぐさ)場として、長く諍いの場でもあった。

柳沢保則(のちの吉保)は、将軍綱吉の小姓から側用人にとりたてられ、さらに川越城主になった。保則(と綱吉)は、この「立野」を開拓することを思い立ち、短冊形に5町歩に区切った新田(畑だが)に約200名の開拓者を募った。

上富、中富、下富の名主のうち2名は亀久保の名主が任命された。
小説は、そこに入植した百姓たちと名主、現地に住み込んで指揮にあたった家老・曽根権太夫とその息子・啓太郎たちがいがみ合いながら、さまざまな障害や事件に力を併せて立ち向かっていく物語である。

生類憐みの令、儒学者萩生徂徠の暗躍、赤穂浪士の討ち入りなど当時の社会状況も織り込まれている。

去年の『平場の月』以上の、ぼくにとっての地元小説。
三富新田は、今日本農業遺産に指定され、世界農業遺産をめざしている。


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2020年01月06日

2つの寅さん

男はつらいよ50「男はつらいよ」が映画化されたのは、1960年代末。50年前。
以来、一途なのだがトンチンカンな寅さんのやさしさに笑い、かなわぬこととわかっていながらマドンナと結ばれる夢を見、また旅に出ていく寅さんに元気をもらって1年が始まってきた。
この「男はつらいよ お帰り 寅さん」はひたすら懐かしかった。
始めは生まれていなかった満男の、その娘が高校生になっているので、ほぼ2世代が過ぎたことになる。

*     *     *     *

同じ夜、「贋作男はつらいよ」をテレビで見た。舞台を、東京の葛飾柴又の帝釈天から、大阪の石切神社に移し、大阪弁を話す以外はまったく同じ設定。原作・山田洋次、脚本・朝原雄三もまったく同じ。俳優も笹野高史(御前様、おじゅっさん)と小林稔侍(親戚)は共通。

一日に2度も寅さんを楽しんだ。


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2020年01月05日

三が日

図書館1午前、市民憩いの森に散歩に行ったら、閉まっていた。それで隣の図書館へ。
図書館は子どもからお年寄りまで大賑わい。ちょうどこども映画会をやっていたのでフタバちゃんとアキナリ君と観た。(写真の倍以上はいた。)
お昼は、三芳の林農園の「農園レストラン」に行ったらこれも閉店中。三芳蕎麦「富」さんにした。

年末年始は、長男一家と長野で過ごしたが、埼玉へ帰った一昨日次男が来て泊まっていった。昨日は、三男一家が来た。
長い三が日だった。



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2020年01月04日

水仙

埼玉に帰ると水仙が咲いていた。

そのかわりというのではないが、クロガネモチとセンリョウの赤い実はすべて食べつくされていた。

水仙20.1.1


















水仙20.1.2

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2020年01月03日

天上の葦

天井の葦この本は元同僚のムシャコウジさんが、最近薦めてくれたもの。
ほんとうに面白かった。

なぜ、どう面白いか。
推理小説だから謎が数々出てくるが、小さな謎はすぐ解決される。だから、フラストレーションはたまらない。中くらいの謎、大きな謎はますます深まりながら解決に近づいていく。

全部で1000ページくらいになるが、3000ピースくらいのジグソーパズルに挑戦している気分。

これだけの情報量なのだが、実に緻密で、ありがちな齟齬や矛盾がない。伏線がいっぱいあり、100ページくらい前に出てくる足跡やペンダントが後で意味を持ってくる。無駄はない。だから目が離せない。

何と言っても日本の歴史、現代社会の問題をえぐるというスケールの大きさだ。
背景になっている題材、主題のひとつは、満州事変から敗戦までの15年戦争中の国民精神総動員、治安維持法を軸とした思想と言論の統制の問題、とくに新聞報道の問題である。

小説を読むと、「大本営発表」の恐ろしさがあらためて生々しい。10万人が死んだ東京大空襲、15万人、9万人が亡くなった広島、長崎の原爆でも被害や惨状にはふれず、敵機〇〇機撃墜というように戦果を誇大に報道した。

初めて知ったのは、「疎開」という言葉の本来の意味だ。ぼくは、疎開を、単純に都市から地方に逃れて暮らすというふうに理解していたが、そうではなかった。もともとは(戦力を)「かたまらずに疎らに分散して展開する」という「戦略的分散」を意味する軍事用語だったということだ。そういう意味では、戦意高揚のために、「撤退」を「転進」と言い換えたのと同じ用法だった。

憲法9条を改正し、戦争ができる国にしようという現在の日本。特定秘密保護法や共謀罪法が制定され、言論の独立、報道の自由も脅かされようとしている。
著者の太田愛さんがこの小説を書いたのは、自民党がテレビ局に「公正中立報道」の要望書を出したり、高市早苗総務大臣が電波停止命令を出す可能性があると発言したことに、「確実に何か異変が起きている」と感じたことからだという。

小説は、アクションあり、推理あり、の面白い話である。
タイトルは、ウィリアム・ブレイクが子どもを慈しんでつくった『無垢の歌』からとったそうだ。


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2020年01月01日

新年

2020年を迎えました。
おめでとうございます。

長野20.1.1先月29日から長野にきているが、ずっと風邪気味で体調不良。
知り合いの弔問のほかは家で静養。昨夜の2年参りは今回はダメかと思ったが、これまで欠かしたことはなく、思い切って家族そろって出かけた。
星が大きくきれいだった。



今日は晴れ。

長野20.1.2長野20.1.3


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