2013年08月
2013年08月29日
「銀の匙」
今年の夏休みは、お盆の一斉休暇と国内外の出張を除けば、ほとんど毎日職場に出ている。こんなのは初めてだ。
キンチョウを強いられる仕事があるからだが、リフォーム中の家は、ドカンドカン、ギーギー、ジャージャー、振動しっぱなしでいられないという事情もある。
それにしても大工さんってすごいと思う。力持ちで何でも壊すし、板もピッタシカンカンに切って張る。柱を立てるのも上手だ。段取りと手際がいい。毎日感嘆、驚愕、尊敬の気持の連続だ。
それにとてもいい人なのがいい。なにせぼくらが暮らしているなかで仕事をしているのだから。
ぼくはこれまで、生まれ変わったら、漁師になりたい(なれないと思う)、農業をしたい(できないと思う)、俳優になりたい(なれないと思う)などと、その都度思い、今度大工さんもそう思ったが、やはりなれないと思う。
でも、ものをつくるってすごい。
荒川弘『銀の匙』を読んだ。今8巻まで出ている。
受験勉強に挫折し、疑問を持ち、大蝦夷農業高校に入学した八軒勇吾くんが主人公で、農業高校の授業や実習を仲間たちと体験しながら、農業の厳しさや面白さを学んでいく話だ。
大蝦夷農業高校は、おそらく帯広農業高校のことで(例えば、学校の敷地を1周するのに20キロあるとか)、ぼくはゼミの学生と調査・見学にも行った。
ぼくのゼミのテーマは「地域と教育」、ないし「地域づくりと学校づくり」で、もう30年も各地でフィールドワークをしてきた。長野の望月町は20年になるし、沖縄の名護市は17年になる。
「地域は学校に何ができるか(どういう意味があるか)」、また逆に「学校は地域に何ができるか(存在意義があるか)」がテーマである。
名護の北部農林高校は、沖縄の古来種の豚「アグー」を復活させた。これには、社会教育の力も大きい。当時は、名護博物館長だった島袋正敏さんは、絶滅寸前のアグーに着目した。もう純粋のアグーは存在せず、西洋種との混血が進んでいる。血を引くアグーは30頭しかいない。そのうち18頭を博物館に集めて飼育を始めた。
ところが頭の固い教育委員会は、許さない、「博物館は動物園ではない」。島袋さんは、「動物園は博物館なのだけれど…」とつぶやきながら、その飼育を北部農林高校に委託した。
北部農林高校は、アグーの純血種をつくり出すために「逆交配」を繰り返した。近親相姦なので奇形の子どももたくさん生まれる。高校生には残酷だった、と北部農林高校の大田先生は言っていた。しかし、ほとんど純血という品種をつくり出すことに成功した。「アグー」はいまや沖縄の主要名産品・産業にまで成長した。
北部農林高校の「アグー」は、「チャーグー」という商品名で許田の「道の駅」で販売している。
島袋さんはこれで、2,3年前、新聞社の「社会教育・産業振興賞」という、島袋さんのために設けられたような賞を受賞した。受賞理由には、もうひとつ「泡盛の復興」というのもあるのだが、長くなるので省略。
「地域と教育」というテーマはぼくには魅力的だ。でも研究するより実践する方が面白い。大学は何ができるか。
ちなみにこのコミックは、科研費の研究会で紹介されたもの。
キンチョウを強いられる仕事があるからだが、リフォーム中の家は、ドカンドカン、ギーギー、ジャージャー、振動しっぱなしでいられないという事情もある。
それにしても大工さんってすごいと思う。力持ちで何でも壊すし、板もピッタシカンカンに切って張る。柱を立てるのも上手だ。段取りと手際がいい。毎日感嘆、驚愕、尊敬の気持の連続だ。
それにとてもいい人なのがいい。なにせぼくらが暮らしているなかで仕事をしているのだから。
ぼくはこれまで、生まれ変わったら、漁師になりたい(なれないと思う)、農業をしたい(できないと思う)、俳優になりたい(なれないと思う)などと、その都度思い、今度大工さんもそう思ったが、やはりなれないと思う。
でも、ものをつくるってすごい。
荒川弘『銀の匙』を読んだ。今8巻まで出ている。
受験勉強に挫折し、疑問を持ち、大蝦夷農業高校に入学した八軒勇吾くんが主人公で、農業高校の授業や実習を仲間たちと体験しながら、農業の厳しさや面白さを学んでいく話だ。
大蝦夷農業高校は、おそらく帯広農業高校のことで(例えば、学校の敷地を1周するのに20キロあるとか)、ぼくはゼミの学生と調査・見学にも行った。
ぼくのゼミのテーマは「地域と教育」、ないし「地域づくりと学校づくり」で、もう30年も各地でフィールドワークをしてきた。長野の望月町は20年になるし、沖縄の名護市は17年になる。
「地域は学校に何ができるか(どういう意味があるか)」、また逆に「学校は地域に何ができるか(存在意義があるか)」がテーマである。
名護の北部農林高校は、沖縄の古来種の豚「アグー」を復活させた。これには、社会教育の力も大きい。当時は、名護博物館長だった島袋正敏さんは、絶滅寸前のアグーに着目した。もう純粋のアグーは存在せず、西洋種との混血が進んでいる。血を引くアグーは30頭しかいない。そのうち18頭を博物館に集めて飼育を始めた。
ところが頭の固い教育委員会は、許さない、「博物館は動物園ではない」。島袋さんは、「動物園は博物館なのだけれど…」とつぶやきながら、その飼育を北部農林高校に委託した。
北部農林高校は、アグーの純血種をつくり出すために「逆交配」を繰り返した。近親相姦なので奇形の子どももたくさん生まれる。高校生には残酷だった、と北部農林高校の大田先生は言っていた。しかし、ほとんど純血という品種をつくり出すことに成功した。「アグー」はいまや沖縄の主要名産品・産業にまで成長した。
北部農林高校の「アグー」は、「チャーグー」という商品名で許田の「道の駅」で販売している。
島袋さんはこれで、2,3年前、新聞社の「社会教育・産業振興賞」という、島袋さんのために設けられたような賞を受賞した。受賞理由には、もうひとつ「泡盛の復興」というのもあるのだが、長くなるので省略。
「地域と教育」というテーマはぼくには魅力的だ。でも研究するより実践する方が面白い。大学は何ができるか。
ちなみにこのコミックは、科研費の研究会で紹介されたもの。
2013年08月28日
2013年08月27日
韓国2
2日目は、同窓会との協議と会合。20人が参加。
5年間本学でも教鞭をとられ、韓国に帰っているK先生も急遽参加された。
会合は午後からなので午前中は空いた。仕事での外国出張で空いた時間は、いつもホテルの周辺の散歩くらいが多いが、今回は同窓の方々が市内の「北村」という地域を案内してくださった。この地域は、韓国の伝統的な住居の景観地区であるらしい。
広蔵市場というところ。こういう生活感あふれる場所が好きだ。
空港というところでは不思議と思わぬ人に会う。
出発の羽田空港では、大学の同僚のNさんと会った。上海に行くという。
帰りの金浦空港では、J大学の同職のTくんに会った。カソリックの大学との交流できていたという。彼とは、高校でクラスがいっしょだった。同じクラスには都知事のIくんもいた。
今回は忘れ物が2つだけ。ひとつはトランクの鍵(数時間後、クルマの中に落ちていたのを発見された)、もうひとつは、多分帰りのバスの中でのウォン(お金)。
年のせいか、少し疲れた。
5年間本学でも教鞭をとられ、韓国に帰っているK先生も急遽参加された。
会合は午後からなので午前中は空いた。仕事での外国出張で空いた時間は、いつもホテルの周辺の散歩くらいが多いが、今回は同窓の方々が市内の「北村」という地域を案内してくださった。この地域は、韓国の伝統的な住居の景観地区であるらしい。
広蔵市場というところ。こういう生活感あふれる場所が好きだ。
空港というところでは不思議と思わぬ人に会う。
出発の羽田空港では、大学の同僚のNさんと会った。上海に行くという。
帰りの金浦空港では、J大学の同職のTくんに会った。カソリックの大学との交流できていたという。彼とは、高校でクラスがいっしょだった。同じクラスには都知事のIくんもいた。
今回は忘れ物が2つだけ。ひとつはトランクの鍵(数時間後、クルマの中に落ちていたのを発見された)、もうひとつは、多分帰りのバスの中でのウォン(お金)。
年のせいか、少し疲れた。
2013年08月24日
2013年08月22日
2013年08月17日
2013年08月14日
2013年08月07日
松葉牡丹
昔ながらの松葉牡丹。
連れ合いは、ぼくのいうことを信用しない。
道路から「小岩井乳業狭山」の建物が見えた。
「小岩井って、「小」なんとかさんと、三菱の「岩」崎弥太郎さんと、なんとか「井」さんの名前をつないだらしいよ」
「ウッソウ」(最初の「ウ」にアクセントがある感嘆詞ではなく、「ソ」にアクセントがある疑問詞ないし否定詞)
「サントリーは、鳥居三兄弟が創業したかららしいよ」
「ウッソウ」
「ブリジストンは、創業者の石橋 stone ,bridge からつけたらしいよ」
「ウッソウ」
「こぶし岳って、山梨(甲州)、埼玉(武州)、長野(信州)にまたがるところから名前が付いたようだよ」
「ウッソウ」
「マサオって、名付け親が、「ま」じめで、「さ」っそうとしている「お」とこを願ってつけたらしいよ」
「ウッソウ」
連れ合いは、ぼくのいうことを信用しない。
道路から「小岩井乳業狭山」の建物が見えた。
「小岩井って、「小」なんとかさんと、三菱の「岩」崎弥太郎さんと、なんとか「井」さんの名前をつないだらしいよ」
「ウッソウ」(最初の「ウ」にアクセントがある感嘆詞ではなく、「ソ」にアクセントがある疑問詞ないし否定詞)
「サントリーは、鳥居三兄弟が創業したかららしいよ」
「ウッソウ」
「ブリジストンは、創業者の石橋 stone ,bridge からつけたらしいよ」
「ウッソウ」
「こぶし岳って、山梨(甲州)、埼玉(武州)、長野(信州)にまたがるところから名前が付いたようだよ」
「ウッソウ」
「マサオって、名付け親が、「ま」じめで、「さ」っそうとしている「お」とこを願ってつけたらしいよ」
「ウッソウ」
長野
日曜日は、大学の青桐会(父母会)の仕事で長野へ。
当初は実家に帰る予定だったが、前後の日程がたて込んでしまい、新幹線で日帰りとなった。実家にも寄れなかった。
青桐会にはたくさんの参加者があった。そのなかに、もう30年くらい前の大学の卒業生もいて、ひさしぶりにあったのはうれしかった。彼女は、今は父母として大学と関わってくれていることになる。ぼくもお世話になっている病院運営の中心になっている。
ゼミの現役学生のKさんもご両親と共に参加していて、写真撮影などの手伝いをしていた。
写真は長野駅前の展示物。長野県酒造組合のもの。ここには85の酒蔵が紹介されていた。ネットで見ると、長野には90の蔵があるという。数では、97の新潟に次いで全国で2番目。ちなみに全国の酒蔵は1700あるという。
ビールは数社の大手メーカーが市場を占有しているので、日本酒のこの数はすごい。数では、自治体の数と並ぶ。日本酒は地域文化を代表し、地域づくりの一環を担う。
当初は実家に帰る予定だったが、前後の日程がたて込んでしまい、新幹線で日帰りとなった。実家にも寄れなかった。
青桐会にはたくさんの参加者があった。そのなかに、もう30年くらい前の大学の卒業生もいて、ひさしぶりにあったのはうれしかった。彼女は、今は父母として大学と関わってくれていることになる。ぼくもお世話になっている病院運営の中心になっている。
ゼミの現役学生のKさんもご両親と共に参加していて、写真撮影などの手伝いをしていた。
写真は長野駅前の展示物。長野県酒造組合のもの。ここには85の酒蔵が紹介されていた。ネットで見ると、長野には90の蔵があるという。数では、97の新潟に次いで全国で2番目。ちなみに全国の酒蔵は1700あるという。
ビールは数社の大手メーカーが市場を占有しているので、日本酒のこの数はすごい。数では、自治体の数と並ぶ。日本酒は地域文化を代表し、地域づくりの一環を担う。
2013年08月02日
ウスケボウ
昨夜は、ひさしぶりの研究会。ほかのメンバーの精力的な健闘によって調査の解析が進んだ。ありがたい。
その後は、これもひさしぶりのウスケボウで食事。ウスケボウ usuquebaugh は、スコットランドやアイルランドの「ウィスキー」の古語。市ヶ谷の店は、いまは料理は中華に転換している。
Hさんは、ブログを見てくれていて、携帯でもきれいに写るんだねと言う。
でも青森では携帯のマイクロSDが保存できなくて、1枚1枚、メールでPCに送った、と言うと、それはすごいパケット料になるよと脅された。
そして、携帯を見てくれて、カードがおかしいのではないかという。
家へ帰ってほかのカメラで試すと、「故障」と出た。それで新しい予備のに変えた。
撮った写真がこれ。
リフォーム工事を初めてちょうど一ヶ月。
今は玄関部分の基礎工事。
その後は、これもひさしぶりのウスケボウで食事。ウスケボウ usuquebaugh は、スコットランドやアイルランドの「ウィスキー」の古語。市ヶ谷の店は、いまは料理は中華に転換している。
Hさんは、ブログを見てくれていて、携帯でもきれいに写るんだねと言う。
でも青森では携帯のマイクロSDが保存できなくて、1枚1枚、メールでPCに送った、と言うと、それはすごいパケット料になるよと脅された。
そして、携帯を見てくれて、カードがおかしいのではないかという。
家へ帰ってほかのカメラで試すと、「故障」と出た。それで新しい予備のに変えた。
撮った写真がこれ。
リフォーム工事を初めてちょうど一ヶ月。
今は玄関部分の基礎工事。